出土品で特徴的なものとしては，後期中頃の深鉢形土器に入ったアスファルト塊が挙げられます。
分析の結果，秋田県槻木産であることがわかりました。

縄文晩期末から続縄文縄文時代初頭までの二つの時期が中心です。
縄文時代中期末から後期初頭にかけての住居跡８軒や縄文晩期末から続縄文縄文時代初頭にかけての土壙墓約500基が発見されております。
縄文時代後期初頃の深鉢形土器は口縁や胴にベルト様の段を何段にもわたってめぐらせているのが特徴です。
　縄文晩期末～

縄文中期から後期。
遺物は後期中葉の船泊上層式が中心。
大量の貝製平玉とそれを作るために使われた長さ1ｃｍ余りのメノウ製のドリルが1万点以上出土しています。
貝玉の原料となるビノスガイの貯蔵庫や貝玉作りの作業所もあり、明らかに交易用の貝玉製作が組織的に行われたようです。
また、首と手首付近からビノスガイ製の平玉が大量に出土したことから、ネックレス・ブレスレットを装着した状態で埋葬（女性が）されていたと考えられます。

350軒以上の住居跡が確認された大規模集落の遺跡。
遺物では，シカが描かれた絵画土器(函館市指定文化財)やヒエの炭化種子など貴重な資料も数多く出土しています。

余市湾から500mほど内陸に入った黒川砂丘に立地する、縄文時代中期から後期の貝塚を伴う集落遺跡です。
北筒式と呼ばれる縄文中期の土器や、余市式と名づけられた筒形で粘土紐を胴体に貼り付けた土器、石鏃、石槍、スクレイパーなど各種の石器も出土しています。

苫小牧市東部、厚真台地にある延長139mにも及ぶ環壕（かんごう）のある遺跡で、数多くの遺構や遺物が発掘されました。
縄文時代に、集落の人々の共同作業による大規模な土木工事が行われたことが分かる、たいへん貴重な資料です。

縄文中期。
竪穴住居。
貝塚からはハマグリ、カキ、ホタテなどの貝類や、マグロ、ヒラメなどの魚骨のほか、オットセイ、クジラなどの海獣類の骨も多く出土。

発寒川の旧河床が発掘され、その中からサケの捕獲に使われたと考えられるさまざまな道具や仕掛けが見つかりました。

"津軽海峡沿岸に分布する円筒土器文化の大規模な集落跡の一つです。
青森市 三内丸山さんないまるやま遺跡と共通する大がかりな 盛土遺構 もりどいこう が発見されました。
縄文前期後半から中期前半までの円筒土器のすべての型式が出土しています。
これまでの調査から、復元可能な個体数は2

縄文前期末頃の円筒下層ｄ式に分類される、植物の繊維を粘土に混ぜているのが特徴の撚糸文(よりいともん)や 絡条体(らくじょうたい)と呼ばれる文様が付けられた、円筒形で平底の土器が最も多く出土しています。

亀ヶ岡文化 かめがおかぶんか 縄文晩期のお墓が数多く発見されています。
隅丸 すみまる 方形のもので、このほかに小判形や楕円形もみられます。
副葬品の土器は、ほとんどが津軽半島に拡がる亀ヶ岡文化の 大洞式土器 おおぼらしきどき に共通するものです。

これまで200軒を超える竪穴住居や500基を超える土坑が発掘されていますが、その中から、９体が合葬された墓が見つかっています。
人骨には５点の 石鏃 せきぞく が刺さっていました。
大きな争いごとがなかったといわれる縄文時代には希な出土例です。
縄文時代中期の土器で、４脚の高台が付いています。

入江貝塚は、主に縄文時代前期から後期の大規模な3カ所の貝塚です。
埋葬された人骨も19体発見されました。
また、ここで発掘された土器は「入江式土器」と呼ばれています。
高砂貝塚は縄文時代後期初頭の2カ所、晩期の貝塚2カ所、アイヌ文化期の貝塚3カ所のほか、晩期の墓が発掘されています。

縄文時代前～中期の東北地方に中心をもつ円筒土器文化が日本海を北上する際の拠点となった遺跡です。
縄文時代前期の円筒下層式土器、中期の円筒上層式土器が大量に出土しています。
石器は石鏃、石槍、石小刀、北海道式石冠などの他に新潟県糸魚川地方原産と考えられるヒスイの大珠もあります。

知内川沿いの台地上に、縄文前期から晩期の各時代にかけて分布する６つの遺跡です。

縄文前期初頭から２０００円続縄文いた北海道内でも最大級の大きさでの縄文遺跡です。
円筒下層式や上層式土器が大量に含まれる厚さ４ｍの文化層も発見されるなど、青森市の 三内丸山さんないまるやま 遺跡にも匹敵する大規模遺跡と考えられます。

住居の中に五角形のベンチのように粘土で形づくる「日ノ浜型住居」と呼ばれる段構造をもつ竪穴住居が命名されたきっかけとなりました。
イノシシ形土製品が出土しています。

周堤墓は伊茶仁ふ化場第1遺跡で1基、カリカリウス川第1地点で2基、無名川第2地点で1基、チシネ第3竪穴群遺跡で5基の9基があります。
このうち試掘調査がなされたのは伊茶仁ふ化場第1遺跡と伊茶仁チシネ第3竪穴群遺跡のうちの4号と呼ばれたものです。
前者からは2基の土壙墓が発見され、ベンガラや人骨がその内の1基から出ました。
後者の周堤墓からは3基の土壙墓が見つかり、うち1基の墓を発掘しました。
長軸の東側に墓標穴とみられる小さい穴が残ってましたが、副葬品はありませんでした。
周堤墓やその中の土壙墓からの遺物はありませんでしたが、伊茶仁ふ化場1遺跡の周堤墓周辺部からは堂林式土器、石鏃や赤色顔料が付着した石皿が出土しています。
また、やや離れた地点からは、ほぼ同時期と思われる、ひすいの勾玉やサメ歯の副葬された墓が見つかっています。

石囲み炉群が発見され、それに伴う押型文（木の棒に格子目や楕円、刻み目などを彫り、それを土器の成形時に回転しながら押し付けた文様）の土器が層位的に分れて出土。
また縄文時代晩期の墓には、コハク玉やヒスイの飾玉、朱漆塗りの櫛などが副葬されていました。

墓群や竪穴住居跡などが数多く分布しています。
縄文早期末のお墓のうち２つのお墓の中から足形付土版が合計５点出土しています。
縄文早期末の足形付土版は、素焼きで長方形や小判形に造られ、片面か両面に乳幼児などの足形が付けられ、一部に紐で吊るすための穴も開けられた土版です。

奥尻島の南端、日本海を見下ろす青苗地区の高台に広がっています。
縄文時代にはたくさんの竪穴住居が作られ、長期間人々が生活していました。
その後、擦文時代には墳墓や貝塚が作られ、付近にはオホーツク文化の遺跡も見られるなど、謎とロマンに満ちています。
昭和51年度の調査で、「丁字頭勾玉」と呼ばれるタイプの勾玉が発見されました。
これは長さ5ｃｍもある大型で、新潟糸魚川産のヒスイを加工した一級遺品でした。

縄文早期～続縄文縄文期。
戸井貝塚は津軽海峡に面した標高４～７mの緩やかな段丘の端にあります。

■縄文早期（BC8000～BC5000）蛯子川１遺跡
■縄文前期（BC4000～BC3000）蛯子川２遺跡・戸井貝塚・浜町A遺跡
■縄文中期（BC3000～BC2000）浜町A遺跡・高屋敷川１遺跡　
■縄文後期（BC200～BC1000）戸井貝塚・浜町A遺跡・釜谷２遺跡
■縄文晩期（BC1000～AD300）蛯子川１遺跡　
■続縄文縄文期（AD300～AD600年前）蛯子川１遺跡

縄文時代早期前半から後期後半(BC7000年～BC1000年頃)にかけて、約6000年もの長期にわたる定住を示す集落遺跡です。
幼子の足形や手形をつけて焼いた約6500年前の土版が坑底から17枚出土している。

タンネトウＥ式（早期）、タンネトウＬ式土器（晩期）が設定され、石狩低地帯を中心とする道央部の縄文早・晩期の標式遺跡になっています。
とくにタンネトウＬ式土器は道南の亀ヶ岡文化の大洞Ａ式土器をわずかに含む在地系の土器文化として、道央・道東部の縄文文化終末期の研究に大きな役割を果たしました。