土器に関する資料をいろいろWEBなどで調べていると朝日新聞 DIGITAの気記事に当たりました。
【内容簡略】
東京・池袋のサンシャインシティにある古代オリエント博物館を訪ねた。世界各地の古い土器など、約200点を集めた展覧会「世界の土器の始まりと造形――ドキドキ! 土器って面白い!」が、11月29日まで開かれている。
同館研究員の津本英利さん(西アジア考古学)に聞くと、「今のところ、東アジアの土器が世界で一番古いのは間違いありません」と答えてくれた。
現在、世界最古と考えられる土器の一つが、青森県大平山元(おおだいやまもと)遺跡の縄文土器。放射性炭素年代から推定すると、約1万6千年前。これらのことから、多くの研究者は、遅くとも1万5千年前には、日本列島で土器が使われていたと考えている。
と記事は書き出していますので、日本の土器文明を肯定するのかなとおもいきや、
「でも、ロシアのグロマトゥーハ遺跡などでは、約1万5千年前と考えられる土器が見つかっています。日本だけが古いと言うより、東アジア全体で古い時期に土器が生まれた、とみるべきではないでしょうか」。中国湖南省で、約1万8千年前のものとされる土器が確認されたとの報告もある。
とあり、さらに話を中央大准教授の小林謙一さんの土器が発明された理由の解説を記述しています。
また、土で作られた容器としての土器が、中東などでどうして、なかなか作られなかったのか。筑波大教授の常木晃さん(西アジア先史学)によれば、西アジアでは「土器の利用以前から、焼成された土製品は作られていた」という解説を載せ、西アジアでは先土器新石器時代から小麦が主食。パンを焼くのに、土器を作る必然性はなかったのだと思います」と話す。と記載していました。
矛盾だらけで年代の考証がでたらめな記事を配信しているように思えました。
「中国湖南省で、約1万8千年前のものとされる土器が確認されたとの報告もある。」ならば日本の土器が世界最古といわれていることをはっきりと否定しなければいけませんが、そういった文言はありません。もし、そうであればはっきりと否定すべきです。否定できないのに否定的な文章は読んでいるものをバカにしているように感じました。
また、石器時代は狩猟や採集を基盤と記載してるならば西アジアでは先土器新石器時代から小麦が主食という説明を出してくるのはおかしいですね。
新石器時代は紀元前8500年頃、レバント(エリコ、パレスチナ)に現れると歴史書には書かかれています。
プレ期も含めても紀元前11000年頃からでしょうか。
5000年後の中東世界と縄文時代を比較して、縄文文化を遅れた文化と印象つけようとする姿にはなんだか笑ってしまいます。
【資料】
朝日新聞 DIGITAL (2009/10/3)
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200910030143.html