石刃鏃文化の日本で最初の発見遺跡。
絡条体圧痕文を口唇部と口頸部にもつ平底土器と黒曜石製の砲弾形の石核から剥ぎ取った石刃の先端部を加工して作った特異な鏃が発見された。
この土器は浦幌式、特殊な鏃は石刃鏃と命名され、特異な石刃をもつ文化を石鏃の名をとって石刃鏃文化と呼ぶ。

700軒以上の竪穴住居跡や貝殻文の 尖底土器 せんていどき など60万点もの遺物が発見された大規模な集落跡です。
漁業を生業に、およそ500年間続縄文いた集落と考えられます。
出土した土器は、住吉町式土器（すみよしちょうしきどき）や 物見台式土器（ものみだいしきどき）などと呼ばれ、貝殻文による幾何学的な文様が付けられた尖底の土器で、下北半島との交流により持ち込まれた可能性が高いと考えられます。

石刃鏃文化の遺跡です。
発掘調査の結果、住居跡2軒、土壙19基、燒土跡2ヶ所などとともに多数の浦幌式土器と石刃鏃石器群が発見されました。
石刃鏃文化はシベリアに原郷があり、アムール川中流域のノヴォペトロフカ文化との共通性が認められます。
浦幌式土器とともに、石刃鏃、石刃槍、石斧、石錘、各種装身具が出土しています。
なかでもけつ状耳飾は日本で最古と考えられています。

タンネトウＥ式（早期）、タンネトウＬ式土器（晩期）が設定され、石狩低地帯を中心とする道央部の縄文早・晩期の標式遺跡になっています。
とくにタンネトウＬ式土器は道南の亀ヶ岡文化の大洞Ａ式土器をわずかに含む在地系の土器文化として、道央・道東部の縄文文化終末期の研究に大きな役割を果たしました。

口縁部に隆帯が巡らされ、その下に爪形文や刺突文、へら状の押引き文などの文様が付された尖がり底の特異な土器片が数百点出土しました。
石器は木葉形の小形の槍先、半月形石器、彫刻刀形石器など5000点以上も出土しました。
これらは、今まで道内で発見されていなかった縄文時代草創期の遺物で、北海道最古の土器文化です。
縄文時代草創期以外の出土遺物では、遺跡の南側から、縄文時代早期の石刃鏃文化期の竪穴住居跡4軒（この内1軒は、炭化材が残った焼失家屋）、土壙墓2基、土壙1基が出土しています。